古本屋まるちゃんの人生卑猥っす!

コロナ禍が始まる前の2019年。ちょうど4年前の今頃だ。
ラーメンろたす社長のge-c(ゲーシー)さんから、ろたすパーティ出店のお誘いをいただいた。

ろたすパーティとは、ラーメンろたすさんが毎年1回お店で開くブロックパーティのことで、通称【ろたパ】。
店内でDJをやったり、ラーメンやカレー販売、雑貨販売なんかも行われたりする。何とも楽しげなそのイベントに、古本屋まるちゃんへ古本出店依頼がきた。

ろたパ当日は本の販売に加えて、DJブース前でダンスも踊った気がする。昔取った杵柄を引っ張り出してきて、ジェームスブラウンとアフリカ・バンバータの『Unity』の曲に乗せたら、けっこうウケてくれて嬉しかったのを覚えている。
今色々とお世話になっている御殿場出身の写真家、鈴木竜一朗さんと出会ったのもこの時だった。その日はあっという間に過ぎていった。

楽しかったろたすパーティの後日。ろたすさんに挨拶がてらラーメンを食べに行ったら、ge-c社長に「うちのwebサイトで毎月コラムを書いてみませんか?」と尋ねられた。
それがこのろたすコラム【古本屋まるちゃんの人生卑猥っす!】の始まりだった(ge-c社長はこの経緯を完璧に忘れていた(!))。

それから4年間。毎月欠かすことなくコラムを書かせていただいた。「別にラーメンのことじゃなくて良いんで、自由に書いてください」と言われたので、本当に毎月好き勝手書いた。
時に社会批判や、食べ物を扱うwebサイトに相応しくない内容の記事も書いたが、ge-c社長はどんな記事でも受け入れてくれた。

懐の深い会社やな~と思っていた矢先、ラーメンろたすさんがYoutubeでバズった。時はコロナ禍真っ只中で、世界中の外食産業が悲鳴を上げていた時だ。ラーメン屋の命とも呼べる店のレシピを、TikTokやYoutubeを介してステイホームを余儀なくされているお茶の間に届けた。その結果、現在の登録者数24.7万人。
コロナウイルスという世界的な緊急事態の最中、それをチャンスに変えてしまう人を初めてみた。文字通り「世界のge-c社長」になってしまった。

僕がwebろたすと関わりを持ってから、ものの数ヶ月でビッグになってしまったろたすさん。正直、急増したファンの一人が僕のふざけたコラムを読んで炎上騒ぎを起こしたらどうしよう…などと一瞬狼狽えた時期があったが、僕もアホなので「まあ、いっか」と思いつつ毎月自由に書かせてもらった。

ge-cさんを最初に見かけたのは20代の頃、たしかTwitterだった。僕の嫌いなビジネス書や実用書をge-cさんが読みまくっている投稿が、タイムラインに流れてきて「チッ、ビジネス書なんて読んでんなよな」と密かに思っていたら、いつの間にか有名人になってしまった。ビジネス書を読んで成功する人を初めて見たので、僕は心底驚いてしまった。

急な話ですが、ろたすコラム【古本屋まるちゃんの人生卑猥っす!】は、これが最後のコラムになります。
理由は、4年間書き続けて、だんだんとコラムの内容が同じようなネタになってきているなと実感してきたので。よく雑誌などで、大御所の作家さん(例えば伊集院静さんや椎名誠さん)が何度も何度も同じネタでエッセイを連載し続けている姿を見て、あれは正直読んでる方もシンドイよなあと個人的に思うところがありました。

そんな長寿雑誌のようなことはせず、常に新鮮な風を取り入れて、新しい視点を追究していくのが、ラーメン界の異端児、ろたすさんらしいよなあと思います。
4年間、ろたすコラムにお付き合いいただき、ありがとうございました。

次回10月からは、新しくsioさんという方が連載してくれます。
僕よりも全然若いという点、今まで書いていた僕と性別が違うという点、文才に秀でていて書く勇気を持っているという点で、違った角度からさらにろたすさんのwebサイトを盛り上げていただけると思います。皆さまお楽しみに!

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