僕とコーヒーと友の話

愛車のスーパーカブが盗難にあった。
10年以上乗っていた相棒と言ってもいい存在だったカブ。
前の仕事では、雨の日でも毎日通勤を助けてくれた。

最近では、息子を乗せて家の回りを廻ったりとまた新たな使える一面を見せてくれたいたところだった。

とは言え、全盛期に比べて乗る機会はめっきり減ってきていた。それでも、たまに乗ると気分が晴れたし、実際に乗らなくても、カブがあるだけで僕はいつでもどこかに行けると思わせてくれる、[自由の象徴]のようなものだった。


そんなカブが盗まれた。
 

もちろん、悲しいとか怒り、悔しいとかそっちの感情がぶわぁーと押し寄せて来たけど、朝、乗ろうと思ったカブが駐車場に無くて、「あっ盗まれた」って思った僕が、一番初めに思った事は、「あぁ、最近大事にしてなかったからだ」だった。

事実、こんなに相棒だなんだ言っておきながら、以前は、夜に雨の予報が少しでもあれば(駐車場に屋根がない)乗って帰って来なかったのに、最近は、少しくらい雨が降っても壊れないしと思って雨ざらしにしてしまっていたり、エンジンオイルも一年以上かえなかったり、一番の決め手は、毎日していたハンドルロックをその日だけはなぜか面倒くさく思いしなかった。


そういう、引け目みたいなものが盗まれた事実と共にいっぺんに襲ってきた。


もしかしたら、カブは僕の前からいなくなる事で大切なこと教えてくれていったのかも知れない。


盗まれてカブ無しの生活で少し経つけど、やっぱり僕の生活にカブは必要だと改めて感じる。


まだまだカブでやりたいことが沢山ある。

もし、
息子たちが高三ぐらいの思春期になり、会話もロクに無くなったころ
「とりあえず乗れ」
って言って、無理やり息子をカブの後ろに乗せて海まで走って、
しばらく黙って海を眺めて後
「この先どうするんだ」

みたいことをやりたいっちゃやりたいので、それまでには新しいのを買う予定。


皆さんもハンドルロックをお忘れなく!


それでは、また。

前の記事へ

シリーズ「僕とコーヒーと友の話」の記事一覧